下見時のチェック項目例


今日はイギリスで住居を探した際の、下見時の自分のチェック項目についてお話します。カテゴリー「イギリス住居関係」の他の項目の続きです。下見する家の探し方については、前回までの回をご参照ください。


まず下見をする前に、いろいろな項目のうち、自分は何を優先して何に妥協できるか、を考えてください。例えば、同居人のタバコは我慢できても外の騒音は我慢できない、とか、駅から遠くてもいいから広めの部屋が欲しい、どか、人それぞれ重みづけは違うと思いますので、それをまずいろいろ考えてみて、でその中から絶対に譲れないものをいくつかに絞り込んでください。自分の希望が全て揃うような完璧な住居など見つかるわけがないので、住む場所を決めようと思ったら何かしらの妥協・犠牲は必要なように思います。特にイギリスでは住宅事情が日本とだいぶ違いますので、それなりの厳しい選択を迫られることもあるかもしれません。ただ、周囲の治安や家の防犯はできるだけ優先させてください。この国では空き巣や窃盗、強盗が多発しています。安全は当たり前のものではなく、お金を出して買うものですので、ぜひ重要なものと考えてください。


<基礎>

  • 大家がしっかりしているか(参照:悪い大家の見抜き方
  • 家やその周囲に落書きや割れた窓などがないか
  • 周囲の道は明るいか、人通りはあるか
  • 大家は一緒に住むのか、同じ建物か、別の建物か


<家(部屋)全体>

  • ドアがきちんと閉まるか、鍵が2つ以上あるか
  • 窓がきちんと閉まるか
  • 天井や壁に大きなしみがないか
  • 上の階や外の音がうるさくないか
  • 床が傾いていたりギシギシいわないか
  • 火災報知機や防犯ベルはあるか


<設備>

  • ボイラーは大きくて新しいか
  • お湯は出るか、量は十分か
  • 冷蔵庫、洗濯機はきれいか、壊れていないか
  • 電球や換気扇等は壊れていないか
  • 家具等が壊れていないか


<契約上の項目>

  • 光熱費は家賃に含まれているか、込みか
  • 光熱費別の場合の支払い方法
  • 家具を新たに入れていいか
  • 禁煙やペット等の規制はあるか
  • 庭がある場合、庭の管理は誰がするか


<その他>

  • キッチンは電気か、ガスか
  • 暖房の方法は電気か、ボイラーか
  • 電話会社はどこか、既に番号はあるか


基礎の項目は治安・安全をみるものが中心です。周囲の荒れ具合はその地域の治安の良し悪しを物語っています。グラフィティ(graffiti)と呼ばれる落書きや地面の焼け焦げ・汚れ、ガラスの破片の量などにも用心してみてください。


設備に故障や不具合が無いかどうかは、見た目では分からないことが多いので、必ず下見の場で自分で試してみてください。例えばたんすの引き出しのレールが外れていたり、ソファの座面がすぐ凹んだりするような不具合は、自分で実際に開けたり座ったりしないと分かりません。蛇口はひねり、スイッチは入れ、椅子には座り、窓は開け、引き出しは引き、クローゼットは開き、鍵は開け閉めする、というように逐一試してみた方がいいです。そしてもし不具合がある場合にはその場で指摘し、対応をどうしてくれるのかを尋ねましょう。


天井や壁に大きなしみがある場合、その部屋は結露がひどかったり、水漏れや雨漏りがある可能性があります。イギリスの家は古いものが多いためか、床が傾いていたりデコボコしていたり、またひどいギシギシ音がする場所があったりしますのでご注意ください。


フラットシェアを下見する際には、できれば全員のフラットメイトに会って話をしましょう。様子や人となりからいろいろ分かります。一つ屋根の下で暮らすことになるので、あまりにも価値観や生活スタイルが合わないような場合には止めた方がいいかもしれません。


なお、前の住人(募集中の部屋に今住んでいる人)に話を聞くチャンスがある場合には、なぜそこを出て行くのかを尋ねるといいと思います。何か外的な理由、例えば学校が変わるだとか、帰国だとかいう理由ならいいのですが、あまり理由がない場合、その部屋やフラットに何かしらの問題がある可能性があります。既に前の住人がいなくなってしまっているような場合も、慌しく出て行ったため次の住人を探す期間がなかった、という可能性があります。邪推しだしたらきりがないのかもしれませんが、短期間で人が何度も変わっているような場合は、何がしかのわけがあると考えてもよさそうです。居心地のいい部屋なら基本的に出て行く理由がありませんし、もし出て行く際にも、何か外的な、やむを得ない理由があるものです。


自分の住みかに対する希望は、言い出したらきりがなく、どこも気に入らないことになってしまいかねませんで、住居探しは結局は妥協の連続なのかもしれません。ただイギリスでは日本とは違う事情が多々ありますので、譲れないところは譲らずに、いい住みかを見つけ出してください。住まいなどの生活でのストレスは、小さいながらも蓄積してじわじわ効いてきますので、くれぐれもご注意を。



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