銀行口座を開く


イギリスで留学生が苦労するものの一つに銀行口座の開設があります。日本と比べてかなり時間と手間がかかります。現地の口座が必要でないなら開設しない方がいいかもしれません。今日はイギリスで銀行口座の開設についてお話しします。


まずは本当にイギリスで口座が必要かを検討します。必要なケースとしては、奨学金等がイギリスの銀行の口座にしか入金されない、住居費を小切手(check)やイギリスの銀行口座への入金で払う必要がある、というようなものに限られるように思います。小切手帳(checkbook)はイギリスに口座を開かないともらえないようですが、小切手帳がもらえない口座を開設しないようにご注意を。銀行口座への入金ですが、自分が口座を持っている銀行に持っていって処理してもらう必要があるようです(あまり自信がありません。恐縮です)。もしこういった理由がなく、開設する必要があまりない場合には、口座を開かない方がいいかもしれません。以下お話しするように開設手続きが面倒ですし、また帰国時の解約も懸案になります。クレジットカードやこの国でも使えるキャッシュカードを持ってくれば、特に不便なく暮らせます(参照:イギリスのATMとインターネット取引)。


口座の開設ですが、最近変更があって要件が厳しくなったようで、留学生が口座を開くには、①留学生たる身分の証明、②ID、③イギリス国内での住所の証明、の3つの書類が少なくとも必要です。このうち、②IDはパスポートか学生ビザ(若しくは両方)でOKで、①留学生たる身分の証明は、学校の入学許可書(offer letter)で大丈夫です。大学のはんこやサインがないようなら学生窓口(student service centre)ででももらいましょう。問題は③イギリス国内での住所の証明で、offer letterに書いてあったりするといいのですが、そうでない場合はちょっと準備が必要です。イギリスに来てしばらくは仮住まいで、定まった住居が決まっていなくても当たり前ですが、そのような住居だと銀行は受け付けてくれなさそうです。寮に入れれば、学校からの入寮許可の通知でいけますが(自分はこれでした)、民間の住宅だと契約書の写しや大家のサインを用意することになると思います。場合によっては、電話や電気等の公共料金の請求書の写しを求められることもあります。


申込用紙は、ダウンロードできるもの、オンラインで申込みできるもの、支店に取りにいかなければならないもの、と銀行によって異なるようです。


これらの書類とそのコピーを持って、銀行に向かいます。銀行は平日の9時から17時まで開いていますが、一般に順番待ちが長く、時間によっては2時間以上待たされることもあるため、開店すぐに行った方がいいです。支店は、できれば学校の近くがいいです。学校から遠いと、その学校の存在すら知られていないケースがあって、ちょっと面倒だからです。目的の支店に着いたら、カウンターでなく個別のデスクのようなもののあるほうに行って、店員に「I am an international student, and I would like to open a bank account.」とでも声を掛け、順番に入ります。必ず声を掛けてアピールします。自分は順番を待っている、ということを表明して店員や周囲に認知させないと、後から来た人に順番を追い抜かれてしまうので注意しましょう。本でも読みながら気長に待ちます。


順番が来たら、デスクの相手(担当者)に、留学生で口座を開きたい旨話し、必要書類を渡します。相手は書類や要件の確認語、パソコンに入力しながらいろいろ聞いてくるので、きちんと答えます。書類と要件が揃っている場合は、キャッシュカードと小切手帳がいつごろ届くかを話されて終了です。初日は意外に早く終わります(といっても銀行の店員の事務処理速度はかなり遅いですが)。足りない書類がある場合にはそれを持参する旨指示されます。帰り際に、その相手の名前や連絡先を確認しておきます。今後の問合せや連絡はその相手に行うことになるからです。カードや小切手帳が届くのは早くても2週間後です。もし3週間余り経っても何も来ないようなら、迷わず銀行(自分が話した相手)に連絡しましょう。この国では事務処理能力が低く、発送が忘れられているようなことがしばしばあります。


自分は早くから動き出せたこともあり、幸いにも1ヶ月で開設できましたが、2ヶ月近くかかった友人もいました。カードの郵送が遅れるくらいならまだましな方で、担当者が書類をなくしながら何も連絡してこなかったり、そもそも自分の開設申請自体が忘れられていたり、というケースもあったようです。担当者にはいつ頃カード類が届くかをたびたび確認し、遅れたようならすぐ問い合わせましょう。学生の口座開設は9月下旬から10月に集中しますので、少しでも早くに申請してください。
小切手の使い方や振込みのしかたについては、また日を改めてお話しします。


おまけ:見つけた銀行の関連サイト

Barclays
ttp://www.wealth.barclays.com/BRC1/jsp/brccontrol?site=int&task=channelFWgroup&value=98&target=_self

NatWest
ttp://www.natwest.com/microsites/personal/student/index.asp

Lloyds TSB
ttp://www.lloydstsb.com/current_accounts/student_account.asp

HSBC
ttp://www.hsbc.co.uk/1/2/personal/current-accounts/student-service/international-students;jsessionid=0000pBLmehMa0oZDmLkMNyhV5lm:11j7a92s0



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