悪い大家の見抜き方


イギリスでの住居探しにおいては、良い大家を探すということもかなりの部分を占めています。今日は良い大家・悪い大家の見分け方などについてお話しします。


大家はランドロード(landlord)と呼ばれます。賃貸に出される家は、個人所有であったり、不動産会社所有だったりします。日本でもそうかもしれませんが、大家の中にはずさんだったりいい加減だったり悪質だったりするものもいます。どんなに部屋が良くても、大家がひどいと、決して快適には過ごせません。例えば、ボイラーや洗濯機が故障した場合でも、良い大家であればすぐ対応してくれますが、そうでない場合はかなり長い間放置されてしまいます(そしてそれに不満を言うと逆ギレされます。)。この国では設備の故障が頻繁に起こるので、せめて修理の手配くらいはきちんとしてほしいところですが、それをしようとしない大家は確実にいます。そんな質の悪い大家をいかに見抜くか、というポイントですが、やる気と神経質度を見抜くこと、と考えています。


大家がなぜその部屋(家)を貸すのか、ということが分かると、大家のやる気・態度が見えてきます。以下よくあるケースを列挙します。


o不動産投資や賃貸業
  ここ10年ほどは、イギリス、特にロンドンの地価は上昇し続けているそうで、それに乗って不動産投資をしているケースや、部屋や家をいくつか所有し賃貸することを生業にしているケースが考えられます。いずれも大家のやる気はありそうで、故障などにも早く対応してくれそうですが、神経質度も高く、部屋を汚した場合等には厳しくとがめられるかもしれません。


oまた貸し
  カウンシル(council。市区町村のようなもの)から供給された家をまた貸ししているケース。自分たちは郊外のもっと安いところに住んで、賃貸料で生計を立てているもの。家自体の立地条件や設備がそれほど良くないケースに多く、やる気以前の問題として、故障などへの対応はあまり良くないと聞きます。


o税金対策や趣味
  賃貸で生計を立てているわけではなく、節税や趣味(広い家が不要になったから、暇なので、等々)で賃貸をしているケース。立地や設備の割に家賃が安い場合が多く、大家はそれほど神経質ではない傾向があります。


下見時の大家の態度からも、いろいろ推測できそうです。身なりがきちんとしているか、装飾品や車が高いか安いか、電話やメールへの対応がきちんとしているか、下見時に時間通り来るか、質問にきちんと答えてくれるか、貸す部屋のことを熟知しているか、といったようなことから、大家のやる気や神経質度(きちっとしている度?)が分かります。


それから、下見時の部屋・家の汚れ具合を見ます。あまりに汚い場合は、前の住人はおろか大家もずさんな管理をしている、ということになりますので、注意が必要かもしれません。一方、前の住人の退去から日が経っているのにきれいな場合は、大家がまめに掃除している可能性があります(前の住人が徹底的に掃除させられた、という可能性もありますが)。


また、大家がどこに住んでいるか、ということもチェックに値します。大家が同じ建物に住んでいる場合、故障への対応や荷物の預かり等で有利ですが、大家の目が近くにあるため、友人を無断で泊めたり、夜騒いだり、といったことはしにくくなります。


なお、不動産屋が下見の案内等をするものの、彼らが請け負っているのは仲介だけ、というケースもよくあります。この場合、契約とそれ以降のやり取り(故障時の対応等)は大家との間で直接行うことになります。大家の良し悪しが分からないまま契約をしてしまうことになりかねないので、できれば大家に一度会えないか相談してみましょう。


実際に自分で住まい候補を探し、何人かの大家に会ってみると、大まかな傾向が分かると思います。この国の人は見た目と中身が一致していることが多いように思いますので、そういった外見的なことも手がかりにして、いい大家を見つけ出してください。幸運をお祈りしております。



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