フラットシェア探し


イギリスでは家賃がかなり高いので(参照:住居の相場と探し方)、特にロンドンに住む場合は、フラットシェアをするか寮に住むかのどちらかが現実的なのではないかと思います。今日はフラットシェアの選び方・探し方についてお話しします。


ロンドンの市内では、ワンルーム(studio)でも月1,000ポンド以上するところがざらにあります。自分ひとりだけで住むのはあまり現実的ではありません。そこで複数のベッドルームのあるアパートを借りて、そこに複数人数(ほぼベッドルームの数)で住む、フラットシェアが広く行われています。フラットシェアのメリットは、費用が安く抑えられること、不動産の賃貸契約や水道やガス、電話やネットの契約を自分でしなくても済むこと、複数人数で住めるので荷物の受け取りやトラブル時にも安心なこと、道具や食料、情報等を共有できるので生活コストが減らせること、外国語や外国文化の勉強にもなること(外国人の同居人がいる場合)、といったところでしょうか。デメリットとしては、お風呂やキッチン等の順番待ちがあること、冷蔵庫等の占有面積が狭いこと、それほど気ままに暮らせるわけではないこと、同居人に悩まされる可能性があること、という感じでしょうか。


選び方ですが、アパート自体のロケーションや設備等の他、同居人(フラットメイト)がどうか、家賃・光熱費等の分配がどうか等、一つ屋根の下に赤の他人と住むことから生じる事項がいくつか関与してきます。まず場所や設備ですが、好みによって選んでいいものの、治安は最優先してください。この国では安全・安心はお金で買うものです。変にケチると財産どころか身にも危険が及びます。くれぐれも注意してください。チェック方法は住居の相場と探し方で触れています。設備は、下見に行って確認すべきですが、何人で住んでいるかによって、設備の使い勝手や使える頻度が変わります。人数が多いと、お風呂、トイレや洗濯機の待ち時間が延び、冷蔵庫や棚の占有面積が減りますが、コストや掃除当番の来る頻度は減るかもしれません。


続いて同居人です。これが今後の運命を大きく左右します。端的に言うと、同居人の人となりがどうか、ということでして、男女の違いや身分(学生、サラリーマン、等)から、生活スタイル(夜遊びが好き、友人をよく連れてくる、等)、喫煙の有無、ペットの有無、はては衛生観念や生活態度(おとなしい、まめ、がさつ、騒がしい、飲酒量が多い、等)まで、まさに千差万別です。生活に何を期待するかによって優先順位を決めて検討することになります。人となりというものは一緒に生活してみないと分からないものなのかもしれませんが、人種や身分などからある程度推測できるようですし、また会って話をし、フラットを下見してみるとそれなりに分かるものです。ちなみに、フラットの住人に占める学生の割合によって、カウンシル・タックス(council tax)という住民税のようなものが免除や割引になることから、学生を歓迎しているところもあります。


家賃や光熱費の分配は、そのフラットの根本的なルールとでもいうものです。家賃・光熱費の額や払い方は必ず確認し、できればその算定方法も確認しましょう。


探し方ですが、日本人を対象とした(全員日本人、又は日本人と住みたい外国人がいるフラット)フラットメイト募集の広告は、日本語の情報誌に掲載されるほか、日本食材店(こちらの最下部を参照)の掲示板に貼り出されることが多いです。足で探すことが意外に有効だったりするので、大変かもしれませんが歩き回って見てみてください。外国人中心でいいのなら、Gumtreeというサイトによく情報が出ているようです。また、学校の住居関係の部署(student accommodation officeという名前だったりします)が、掲示場所の貸し出しや情報のあっせん等をしていることも多いですので、そちらもチェックしてみてください。余談ですが、自分が探したときは、「女性・非喫煙・きれい好き・物静か」な人を求める広告がかなりの割合を占めていました。フラットシェア探しは男性だとちょっと苦労するかもしれません。また、日本人女性向けで明らかに怪しい意図を持っているものもあるようですので、くれぐれもご注意ください。
Gumtree
ttp://www.gumtree.com/


いくつか候補を探し出したら、必ず下見をしてください。その際、治安や設備のチェックのほか、使われ方のチェックもして、さらに、できれば同居人全員と会って様子を見てください。もし床やバスルーム等が汚かったり、キッチンに洗い物が溜まっていたりする場合には、あまりきちんとした同居人がいない場合があります。逆にあまりにきれいで整理整頓されすぎているような場合には、清潔好きすぎる人がいたり、大家の要求が厳しすぎたりする場合があります。それから同居人ですが、会ってしばらく話をすると、人となりが意外に見えるものです。そこに住むことにした場合、その設備でその同居人達と長期間暮らすことになるわけですから、下見してみて、雰囲気やフィーリングが自分に合わないな、と感じた場合には、そこは諦めて別のところを探すべきです。日々の生活で無理をしてもしょうがないですし、また同居人に嫌がられながら暮らすのは苦痛以外の何ものでもありません。日常生活でのストレスはじわじわと確実に応えますので、そういった負担をなるべく減らす方向で考えてみてください。


最後に自分がどうしたかですが、この国の人間の衛生観念を知って愕然としていましたし、また勉強を優先しできるだけ静かに暮らしたかったので、日本人のみで住んでいるフラットを探しました。日本食材店を見て回り、また日本語情報誌とそのウェブサイトをチェックして候補を選び出し、いくつか下見をしましたが、その中の一つが、清潔度合いや設備が良く、また同居人も共感が持てて尊敬できる人でした。同居人も了解してくださったことから、幸いにもそこ入居することができました。本当に運が良かったと思っています。同居人の方々には大変感謝しております。



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