歩道でのマナーの違い

MatchofTheDay2007-05-20



イギリスの道にはゴミが散乱しています。また、この国の人々の歩道の歩き方は、日本のそれとはかなり違います。今日はイギリスでの路上マナー(歩行者)の実情についてお話しします。


バナナの皮を踏んで滑って転ぶ、というのは古典的なギャグですが、実際にバナナの皮が道に捨てられている場面は、日本では凡そ見かけたことがありませんでした。しかし、イギリスではそれが普通に見られます。1日に3〜4回見るのもざらで、ここはマリオカートのコースかよ!、とツッコミを入れたくなるような勢いです。それから、りんごがかじられて芯だけになっているものも、外国のマンガでだけ出てくるものかと思っていたら、普通にたくさん路上に落ちています。さらに、恐竜の骨のようなものもよく見かけるので、何だろうと思っていたら、フライドチキンの骨でした。このような愉快なゴミのほかにも、新聞やペットボトル、紙くず等の普通のゴミも含め、投げ捨てられているゴミの量はかなり多いです。


このように汚い路上ですが、実はけっこう頻繁に清掃されています。路上の清掃や街中にたくさん設置されているゴミ箱の管理は、カウンシル(council。市区町村役場に相当)が税金で費用をまかなって実施しています。いわゆる第3セクターや民間の業者がごみ収集や清掃を行っていますが、その清掃頻度は日本より高いように思います。リアカーのような荷車に掃除道具と箱を積んで引いている人が清掃員ですが、市街地ならほぼ毎日見かけます。彼らはゴミ箱の中の袋を入れ替え、路上のゴミを拾い、ちりもブラシで掃き取っていきます。また、ミニカーのような清掃車(上の写真)で路面を水洗いしている場面にもよく出くわします。それなのに道路、特に歩道がいつも汚いというのですから、道行く人は相当な量のゴミを捨てまくっていると推測されます。


歩道の歩き方もちょっと驚きました。向こうから人が来たとき、日本だと早目から道を互いに空けてすれ違いますが、この国では予め道を譲ってくれたりは決してしませんで、チキンレースのように互いにそのまま突進してきて、‘根負け’した方が直前になってようやく道を譲ります。そもそも普段から、この国の人は歩道の幅をいっぱいに使って歩きます。グループ全員が横一列に並んで(しかも均等割付で)歩きます。昔体育の授業で習った行進でいうと、「一列横隊」に該当します。または「花いちもんめ」やラグビーの守備ライン、とも言えるかもしれません。向こうから人が来ても、いよいよぶつかる、という段になってようやく対応するわけですが、その対応も、誰かが後ろに回って一人分空けるというわけではなく、横一列のまま、幅を寄せ合ってスペースを空けます。誰かが肩をひねって半身になるだけ、ということもしばしばです。自分、というか日本人のグループはいつも‘根負け’してしまいます。ちょっと互いに譲り合えば摩擦や‘勝負’なく快適にすれ違えるはずなのですが、決してこの国の人はそうしてくれません。


日本でも、マナーの良くない人はそれなりにいるのは知っています。ゴミのポイ捨てがひどいとか、道を広がって歩いて邪魔だとかいう話は、日本にいる間にそれなりに聞きました。ですが、日本と比べると、この国ではそういった出来事に遭遇する頻度は明らかに高いです。イギリスに過度に期待していると、このような出来事を目の当たりにしたときのショックが大きくなってしまいますので、予備知識として頭の隅に入れておいていただけるといいかもしれません。イギリスが劣っていると言うつもりはありませんが、ゴミ捨てや歩き方について、この国には日本と違ったルールがあって、人々はそれで今までずっとやってきている、…そういう事実があるのは確かなのです。



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