4.渡航の準備・生活設計


今日は渡航の準備や生活設計について、ビザ取得やサマースクールのアレンジ等、勉強や手続き関連を中心にお話しします。4月18日にお話しした「1.情報収集」、4月26日の「2.出願」、5月3日の「3.合格」の続きです。今回は手続き的な内容に焦点を当てています。


なお、渡航に際して役に立つと思われる情報は「留学への道」以外のカテゴリーでもたびたびお話していますので、「渡航前の準備」「勉強」「生活ツール」のカテゴリーもぜひご覧ください。また、渡航してすぐの住まいについては「渡航後の仮住まい」で詳しくお話ししています。


まずは合格おめでとうございます。イギリスへの道は開かれました。あとはちょっとした準備が待っているだけです。
今回は、
学校に行かなければいけない最初の日を確認→サマースクールや語学学校に行くかどうかを決める→渡航日決定(変わっても大丈夫)→ビザ取得→航空券取得
までを取り上げます。


まずはビザの取得について。6ヶ月以上イギリスに滞在する場合にはビザが必要です。詳しい説明は英国大使館のサイト(ttp://www.uknow.or.jp/be/visa/visas/)にありますので省略しますが、出願書類をダウンロードして記入し、必要書類を揃えて提出します。出願には、パスポート、学校からもらった入学許可証や、資力を証明する書類(スポンサーに一筆書いてもらったもの等)などが必要です。自分は代行サービスを利用したので詳細はあまり分かりませんが、2週間以上はかかったと思います。1ヶ月程度は余裕をみておくといいと思います。


というわけで、ビザ取得は1ヶ月以上前から準備を始めますが、ビザの申請には、渡航する予定の日を記入しないといけないので、まずはそれを決めます。入学許可証(Certificate of acceptance)が送られてきた封筒や、その後送られてくる封筒の中には、書類がたくさん入っています。何やらいろいろ書いてあって分かりにくいですが(英語ですし)、きちんと目を通してください。その中に、授業開始までの手続きや日程について書かれた書類が入っています。授業は○月○日からで、その前に学生証の発行が○日に、説明会が○日と○日にある、等々と書かれています。説明会や手続きにはすべて自分で出席したほうがいいですので、遅くとも一番早い手続きの日の前日には渡航しましょう。これで学校に行かなければいけない最初の日が分かりました。続いてサマースクールや語学学校について検討します。


サマースクールとは、大学が夏季に開催する、2週間〜2ヶ月程度の授業のことです。英語の基礎コースの他、経済学や統計学などで内容の濃いものも行われるなど、位置づけや内容は様々です。条件付き合格(conditional offer)だった場合、様々な条件が付されていると思いますが、「定められたサマースクールを受講すること」とされている場合には、そのコースを受講し修了しないと入学させてくれないので、何をおいても受講することになります。


条件付きでない合格(unconditional offer)の場合でも、授業開始前に現地で英語の授業を受けておくことをお勧めします。英語を勉強するのと違い、英語だけで生活するのとはなかなか大変なので、そのショックを和らげるためにも、ぜひ受講してください。受けるコースですが、語学留学を受け付けているような一般の語学学校に入るのもいいですが、合格した大学が自ら語学学校を開催する場合には、大学の施設に慣れる意味でも、それを利用するのがいいように思います。また、大学によっては、英語での勉強を初めてする留学生のために、授業の予行演習である準備コースのようなもの(pre-sessional course)を開講しているところもあります。もし可能なら、このpre-sessional courseをぜひ受けてください。これは、英語の勉強でもあり、またコースでの勉強内容の予習でもありますが、ノートの取り方、予習の仕方、セミナーの進め方や発言の仕方、プレゼンテーションの仕方や論文の書き方、等々、実践的な内容について講義され、実際に自分で体験するもの、という色彩が強いです。イギリスやアメリカ等で勉強したことのない人であれば、この講義は大変役に立ちます。なぜなら日本とイギリスとでは、授業の形式、論文のスタイル、はては勉強の仕方が大きく異なるからです。カテゴリー「勉強」内の項目をご参照ください。本番開始より早いうちにショックを受けておく、という意味でも大変有意義です。機会があればぜひ受講してください。


なお、サマースクールは、自分が合格した大学以外の大学でも行われていて、入学予定者でなくても受講可能なところが多いようです。情報はウェブサイトで入手するのが楽ですので、興味があったらいろいろ調べてみてください。大学のサマースクールやpre-sesseional courseを受講する場合でも、他の語学学校にも併せて通うと、英語の幅が広がるかもしれません。自分は2005年の夏にイギリスに来ましたが、大学のpre-sessional courseの他に、ロンドン郊外の語学学校にも通いましたが、授業の内容や英語の質(発音や語彙のレベル等)が違っていて、大変ためになりました。


長くなりましたが、これで入学前の日程が大まかに決まり、ビザの有効期限をいつからにすべきかが判明したと思います。これでビザ申請の前提が決まりましたので、書類を揃えて、早めに出願をしてください。航空券ですが、片道でもいいですし、復路が1年先まで有効な往復券など、いろいろあります。また、直行便もたくさん出ていますが、ソウルやドバイ、アムステルダム等でtransitするものもあり、後者のほうが割安だったりするようです。ウェブを利用していろいろ調べてみてください。


…と実はここまで大事なことを黙っていました。それは、イギリス大学院に留学中、心おきなく遊べるのは、実は渡航後すぐの夏しかない、ということです。翌年9月の論文提出まで、冬休み、春休み(イースター休み)、夏休みと、長い休みはたびたびありますが、そのどれも、試験やら課題論文やら修士論文やらを抱えながらの休暇になります。なので、気兼ねなく休めるわけではないのです。これは経験するとすぐ分かりますが、経験してからでは遅いのです。また、春休みまでは日が短い上に寒い日が多いので、あまり外出に適さない、という事情もあります。ですので、気兼ねなく遊ぶなら、渡航後すぐの夏に思う存分遊び歩いてください。いろいろ見聞してイギリスの風土・文化に早目から接しておけば、きっと後々役に立ちます。


生活設計をきちんとするためにも、早めに渡航することをお勧めします。授業開始までの時間を有意義に過ごしてください。



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